駅弁の想い出 佐賀駅
佐賀駅は昭和51年2月まで木造の古い駅でした。古い国鉄の駅そのものでした。3番乗り場までありとても乗客が多かった記憶があります。SL9600型も唐津線で終盤まで活躍していました。3番線の奥横には佐賀機関区と表示されたレンガ造りの機関庫があり、鉄道風景としてはとても良いシチュエーションでした。その機関庫は当時ディーゼルカーの基地としての機能だったそうです。
今の時代ではごく標準の高架型の駅ですが、昭和51年2月に新築当時の佐賀駅は、まるで都会の新幹線の駅を想像させ、佐賀の街にはマッチしない(笑)モダンな駅でとして生まれ変わりました。駅の高架下にはデイトスというショッピング街やバスセンターが設けられました。貨車(貨物)は隣の鍋島駅に移り、レンガ造りだったディーゼル基地機能は早岐に移転し、佐賀駅は旅客列車専業の駅となりました。
ここの駅弁を取り扱っているのは、「有限会社あら玉」です。佐賀駅が開業した当時からの老舗駅弁業者です。当時の私の想い出は、両親と車で佐賀までドライブ、駅のスタンプ収集と駅弁好きの私のために、佐賀駅に立ち寄り駅弁を購入しました。佐賀駅の名物弁当は「かにずし」がありました。その日は既に売り切れて残念な思いをした記憶があります。「かにずし」は長年の定番の人気駅弁で、酢飯には代々伝わる秘伝の寿司酢を使用して絶品の味、今でも健在です。
昭和54年の佐賀駅開業88周年記念掛け紙
貴重な一品です
1977年頃の掛け紙
また、現在も販売されている「錦弁当」は掛け紙がかかり、駅弁らしいものです。おいしいご飯が3種類も入っており、おかずは普通のかまぼこ、焼き魚、卵焼きなど昔ながらの懐かしの味。駅弁ファンを満足させています。
錦弁当の掛け紙 2006年7月
2006年7月上幕の内弁当
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