kitakitajijiiのブログ

国鉄時代の駅弁、列車の想い出と食のブログ

駅弁の想い出 肥前山口駅

  長崎線佐世保線の分岐駅「肥前山口駅」。昔は、寝台特急「さくら」や「あかつき」「かもめ」「みどり」そして急行「出島」「いなさ」と「弓張」、「雲仙」「西海」が併結、分割の駅として有名でした。また、いつも5番線の一番奥の待避線には、朝夕だけ肥前山口肥前浜間を運行する茶色の旧型客車が留め置きされていました。

 この駅では当然各列車の停車時間も長く、駅弁を売るには好立地な駅です。ホームにはKIOSKもあり主要駅ならではの雰囲気がありました。

 コンクリートブロックでできた肥前山口駅舎の国道をはさんだ向かいには、駅弁屋さん「常盤軒」がありました。名物駅弁として有名な「むつごろうちらしずし」「かしわめし」が販売されていました。残念ながら2002年に常磐軒は肥前山口の駅弁販売事業から撤退しました。それと合わせるように翌年2003年12月、肥前山口駅は橋上駅として生まれ変わりました。

 趣のある駅舎も、他の都市型駅と変わらない利便性だけを追求する個性のない駅になりました。歴史的な景観価値を大切に保存、復元する成熟した時代になってほしいものです。

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      肥前山口駅 幕の内弁当昭和49年

 駅弁の中身はとても豪華であった記憶があります。特にお米の上質さには子供心にも 「米の産地佐賀」ならではのものだと思いました。この駅で名物の「むつごろうちらしずし」は手に入れることもできずに、販売がなくなったのです。残念無念!!

 

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肥前山口駅のDJスタンプ            1977年頃の幕の内弁当

シンプルで私が好きなスタンプのベスト3に入ります。そういえば隣の駅弁の掛け紙の絵にそっくりですね。(むつごろうとかちがらすのイラスト)

 

追記・・・「江北町駅弁研究会」により、1996年に無くなった「かしわめし」。駅弁復活プロジェクト第1弾!としてかしわめしが2017年6月、21年ぶりに復活、限定で販売されたそうです。イベントのみの販売のようです。今後注目です!!