kitakitajijiiのブログ

国鉄時代の駅弁、列車の想い出と食のブログ

臨時列車 華やかりし頃 急行「五島」

 お盆や年末年始、春の移動の多客時には、臨時の特急や急行列車の運行がありました。この写真は名古屋発長崎行きの夜行急行「五島」です。祐徳稲荷神社の最寄り駅「肥前浜駅」です。臨時列車の車両は波動用の客車列車が基本でした。

昭和49年肥前浜駅に停車中の長崎行き臨時急行「五島」

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 臨時急行「五島」は 名古屋~鳥栖は臨時急行「あまみ」に併結、急行としての運転区間は名古屋~鳥栖となっていたそうです。長崎本線内は普通列車扱いとなっていました。

 編成は全車普通車のみです。下りは「名古屋」から「下関」まで全席指定席。上りは「鳥栖」から「名古屋」まで全席指定席の列車です。

 その時代の乗客は、ボックスシートの座席で一夜を過ごさなければならず、今の感覚ではリクライニングの装置がない椅子で夜を過ごすことは至極困難ですね。当時の人々はそれがあたりまえ、その忍耐力はすごいの一言です。

 同じような臨時列車は、西鹿児島行き「屋久島54号」・佐世保行き「西海51号」などありましたが新幹線博多開業を機になくなってゆきました。

 昭和49年4月、その「屋久島54号」に乗車する機会がありました。乗車区間鳥栖・熊本間です。まだ新しい車両でとても空いていましたが、夜の車内での乗客の睡眠の苦悩の後が残っていました。新聞紙を敷いた跡のものが大量に散らばっていました。おそらく車内の廊下・通路で体を伸ばして寝た人が多数いた様です。

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肥前浜駅のDJスタンプ

臨時列車はこの年をピークにして当然減少しました。現在は過密する運行列車ダイヤや引き込み線の減少、余剰車両の減少のなどの要因でほぼ皆無となりました。